
1: 海江田三郎 ★ 2015/07/27(月) 10:11:21.48 ID:???.net
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44266
??何の前触れもなく、客にソッポを向かれる恐怖
世界各地に次々と店を出し、右肩上がりに伸びてゆくジャパンブランドの筆頭格。しかし足元の日本では、異変が起きていた。
訳知り顔の人々は「大したことじゃない」と言う。本当にそうだろうか。
中国人には売れるけど
ユニクロの歴史は、成長の歴史に他ならない。
柳井正社長が、前身の衣料品店「小郡商事」の社名を「ファーストリテイリング」に変えた'91年、ユニクロの店舗数は30足らず、
売り上げも約70億円だった。それが今や、全世界で3000店を営み、1兆6500億円を売り上げる。25年で200倍以上、
まさにジャパニーズ・ドリームそのものである。
しかし、毎年のように2桁成長を続けてきたこの「奇跡の企業」が、突如として壁にぶち当たった。6月の国内売り上げ高が、
前年比マイナス11・7%……。常に「絶好調」という枕詞付きだったここ数年、目にしたことのない落ち込み方だ。
7月9日に発表された昨年9月~今年5月期の国内売り上げ高は、前年同期比12・1%増と、確かに好調だった。
多くの経済記者やアパレル関係者も、6月の売り上げが急減した理由について、
「6月は気温が上がらず、夏物が売れていない」
「とはいえ、ユニクロは今、創業以来の好調に沸いている。単月の売り上げが減ったというだけで、ただちに致命的な影響が出るとは思えない」
などと口を揃える。しかし、こんな声もある。
「私はユニクロの経営そのものが節目を迎えていると思います。彼らがこれまで築いてきたビジネスモデルに、限界が訪れたのではないでしょうか」(早稲田大学大学院商学研究科・長沢伸也教授)
人は想定外の状況を目の当たりにしたとき、「大したことじゃない」と自分に言い聞かせ、取り返しがつかないと分かってようやく
ことの重大さを悟る。今、ユニクロがおかれた状況、そして日本の消費者の心理はそんな「ターニングポイント」にさしかかっている。
東京の一等地、銀座6丁目にそびえるガラス張りのショーウインドウ。国内最大規模の旗艦店・ユニクロ銀座店は、
梅雨空をものともしない外国人観光客で賑わっていた。免税カウンターに、中国人客が長い列を作る。
「中国人にとって、ユニクロは『日本へ旅行すると必ず行きたい店』という地位を確立しています。中国の店で売っている服よりだんぜん品質がいいけれど、
欧米の高級ブランド服ほど高くない。中国のホワイトカラー層の給与水準から言うと、ユニクロの商品は安いわけではありませんが、
背伸びしてでも買う価値があるのです」(中国出身の全国紙経済部記者)
「爆買い」で日本中を賑わせた中国の人々の間では、ユニクロのブランド力は強力だ。中国本土でもこの1年だけでおよそ100店舗を新たに出店。
内陸の田舎町でさえ、今やユニクロの名を知らない人はいない。
日本人のホンネは……
だが、日本の消費者は全く違う。誤解を恐れずに言うと、多くの日本人にとってユニクロは、お世辞にも「背伸びして買う服」ではない。
確かに、生地も縫製もしっかりしていて長持ちする。ヘンな柄やイラストのついたものが少なく、シンプルだから誰にでも似合う。
何より、いつ店に行っても安かった。
しかし今、こうしたユニクロの美点が「強み」ではなく「弱み」に変わろうとしている。円安や材料費上昇などの要因で、
値上げを余儀なくされているのが、最大の理由だ。マーケティングが専門の、慶應大学商学部教授の白井美由里氏が指摘する。
「誰もがユニクロには『高品質で低価格』というイメージを抱いています。しかし、数年かけてアンケート調査を行ったところ、
実は『品質がいいのに安い』のではなく『安いわりに品質が良い』と評価されていることが分かりました」
また、消費者がユニクロ製品の何を重視して購入しているかを調べてみると、「品質の良さよりも安さのほうをより重視している」との結果が出たという。つまり、
「ユニクロの商品の主な『売り』は安さであり、ゆえに値上げが難しいということです。マーケティング戦略の一般論として、
高級ブランドのほうが価格の自由度が高い。高いものは安くできますが、もともと安いと思われているものを値上げするのは困難なのです」(前出・白井氏)
ほんの2年前までユニクロは、ジーンズ1本を1990円、2990円、3990円の3プライスで売っていた。
だが昨年、柳井社長は創業以来初めての一斉値上げに踏み切った。現在、ジーンズの主要ラインナップには4990円の値札もつく。
さらに今年の秋冬商品では、一部で大幅な値上げを予定しているとも発表した。値上げ幅を全商品で均すと、およそ1割に達するという。
??何の前触れもなく、客にソッポを向かれる恐怖
世界各地に次々と店を出し、右肩上がりに伸びてゆくジャパンブランドの筆頭格。しかし足元の日本では、異変が起きていた。
訳知り顔の人々は「大したことじゃない」と言う。本当にそうだろうか。
中国人には売れるけど
ユニクロの歴史は、成長の歴史に他ならない。
柳井正社長が、前身の衣料品店「小郡商事」の社名を「ファーストリテイリング」に変えた'91年、ユニクロの店舗数は30足らず、
売り上げも約70億円だった。それが今や、全世界で3000店を営み、1兆6500億円を売り上げる。25年で200倍以上、
まさにジャパニーズ・ドリームそのものである。
しかし、毎年のように2桁成長を続けてきたこの「奇跡の企業」が、突如として壁にぶち当たった。6月の国内売り上げ高が、
前年比マイナス11・7%……。常に「絶好調」という枕詞付きだったここ数年、目にしたことのない落ち込み方だ。
7月9日に発表された昨年9月~今年5月期の国内売り上げ高は、前年同期比12・1%増と、確かに好調だった。
多くの経済記者やアパレル関係者も、6月の売り上げが急減した理由について、
「6月は気温が上がらず、夏物が売れていない」
「とはいえ、ユニクロは今、創業以来の好調に沸いている。単月の売り上げが減ったというだけで、ただちに致命的な影響が出るとは思えない」
などと口を揃える。しかし、こんな声もある。
「私はユニクロの経営そのものが節目を迎えていると思います。彼らがこれまで築いてきたビジネスモデルに、限界が訪れたのではないでしょうか」(早稲田大学大学院商学研究科・長沢伸也教授)
人は想定外の状況を目の当たりにしたとき、「大したことじゃない」と自分に言い聞かせ、取り返しがつかないと分かってようやく
ことの重大さを悟る。今、ユニクロがおかれた状況、そして日本の消費者の心理はそんな「ターニングポイント」にさしかかっている。
東京の一等地、銀座6丁目にそびえるガラス張りのショーウインドウ。国内最大規模の旗艦店・ユニクロ銀座店は、
梅雨空をものともしない外国人観光客で賑わっていた。免税カウンターに、中国人客が長い列を作る。
「中国人にとって、ユニクロは『日本へ旅行すると必ず行きたい店』という地位を確立しています。中国の店で売っている服よりだんぜん品質がいいけれど、
欧米の高級ブランド服ほど高くない。中国のホワイトカラー層の給与水準から言うと、ユニクロの商品は安いわけではありませんが、
背伸びしてでも買う価値があるのです」(中国出身の全国紙経済部記者)
「爆買い」で日本中を賑わせた中国の人々の間では、ユニクロのブランド力は強力だ。中国本土でもこの1年だけでおよそ100店舗を新たに出店。
内陸の田舎町でさえ、今やユニクロの名を知らない人はいない。
日本人のホンネは……
だが、日本の消費者は全く違う。誤解を恐れずに言うと、多くの日本人にとってユニクロは、お世辞にも「背伸びして買う服」ではない。
確かに、生地も縫製もしっかりしていて長持ちする。ヘンな柄やイラストのついたものが少なく、シンプルだから誰にでも似合う。
何より、いつ店に行っても安かった。
しかし今、こうしたユニクロの美点が「強み」ではなく「弱み」に変わろうとしている。円安や材料費上昇などの要因で、
値上げを余儀なくされているのが、最大の理由だ。マーケティングが専門の、慶應大学商学部教授の白井美由里氏が指摘する。
「誰もがユニクロには『高品質で低価格』というイメージを抱いています。しかし、数年かけてアンケート調査を行ったところ、
実は『品質がいいのに安い』のではなく『安いわりに品質が良い』と評価されていることが分かりました」
また、消費者がユニクロ製品の何を重視して購入しているかを調べてみると、「品質の良さよりも安さのほうをより重視している」との結果が出たという。つまり、
「ユニクロの商品の主な『売り』は安さであり、ゆえに値上げが難しいということです。マーケティング戦略の一般論として、
高級ブランドのほうが価格の自由度が高い。高いものは安くできますが、もともと安いと思われているものを値上げするのは困難なのです」(前出・白井氏)
ほんの2年前までユニクロは、ジーンズ1本を1990円、2990円、3990円の3プライスで売っていた。
だが昨年、柳井社長は創業以来初めての一斉値上げに踏み切った。現在、ジーンズの主要ラインナップには4990円の値札もつく。
さらに今年の秋冬商品では、一部で大幅な値上げを予定しているとも発表した。値上げ幅を全商品で均すと、およそ1割に達するという。
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