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収益性が改善、4Qも増収増益基調が続く見通し

 ティーガイア<3738>は携帯電話販売の一次代理店として、市場シェア約13%を占めるトップ企業。同社の販売拠点は、二次代理店等も含めて2014年12月末で2,243店舗となっており、NTTドコモ<9437>、au(KDDI<9433>)、ソフトバンク<9984>と主要3キャリアともバランス良く取り扱っていることが特徴となっている。その他、法人向けのソリューション事業や、AmazonやBitCashなどのプリペイド決済サービス事業を展開している。

 2015年3月期第3四半期累計(2014年4月-12月)の連結業績は、売上高が前年同期比8.9%減の464,092百万円、営業利益が同15.4%増の9,693百万円となった。携帯電話販売台数は約7%減少したものの、タブレット端末やアクセサリーなど関連商材の売上好調や、携帯ショップの生産性向上など構造改革を実施した効果により収益性が改善し、2ケタ増益となった。また、第3四半期会計期間だけで見ると、全社の売上高は前年同期比微増の176,744百万円、営業利益は約7割増の3,824百万円となり、売上高は3四半期ぶりの増収に転じている。

 2015年3月期連結業績は売上高が前期比1.8%増の720,000百万円、営業利益が同1.9%増の13,000百万円と期初計画を据え置いているが、第3四半期までの進捗率を見ると、営業利益で74.6%と高い進捗を示しており、計画を上回る可能性が高いとみられる。特に3月より光回線とのセット割がNTTドコモやソフトバンクで開始されることから、販売手数料の上乗せや、既存顧客の乗り換え需要、来店客増加による関連商材の販売増などが見込まれ、増益基調が続く見通しだ。

 光回線とのセット割導入によって、携帯ショップにおける販売員の商品説明スキルがより一層求められることになるが、同社では社内教育・研修機関「TGアカデミー」による研修を現場レベルで実施しており、準備は万全の体制となっている。商品プランが多様化することで、携帯ショップの競争力の根幹を成す教育研修制度は従来以上に重要となってきており、先行してその体制整備に取り組んできた同社にとっては、同業他社との差別化を図る好機になると考えられる。また、携帯ショップの生産性向上を推進するため、勤務シフトに変形労働時間制を試験的に導入するなど更に工夫を重ねている。携帯電話関連商材の売上拡大とともに、こうした携帯ショップの収益力向上に向けた取り組みによって、来期以降も業績は増益基調が続くものと予想される。

Check Point

●3Qはモバイル事業の関連商材好調、業務効率化など構造改革の推進で増益
●営業利益は直近2期間平均を上回る進捗、通期は計画上振れの可能性も
●15年3月期の配当性向は目途の30%を上回る33.2%

事業概要

モバイル事業が売上高、営業利益の多くを占める

 同社の事業セグメントは、コンシューマ向けの携帯電話等の販売及び代理店業務を主とするモバイル事業、法人向け携帯電話等の販売やソリューションサービスの提供、光回線サービス等の契約取次からなるソリューション事業、PINやギフトカード等、近年利用者が急速に拡大しているインターネット上での決済手段である電子マネー商材の販売や海外事業からなる決済サービス事業他の3つで構成される。2015年3月期第3四半期累計の売上構成比で見ると、モバイル事業が82.2%と大半を占めており、また、営業利益ではモバイル事業が76.2%、ソリューション事業が19.1%を占めている。

決算動向

3Qはモバイル事業の関連商材好調、業務効率化など構造改革の推進で増益

(1)2015年3月期の第3四半期累計業績

 2月10日付で発表された2015年3月期の第3四半期(2014年4月-12月)累計業績は、売上高が前年同期比8.9%減の464,092百万円、営業利益が同15.4%増の9,693百万円となった。主力のモバイル事業において、携帯電話販売台数が前年同期比7.0%減とやや減少したものの、タブレット端末や各種アクセサリー商品など関連商材の売上が好調に推移したこと、また、携帯ショップ等における構造改革が着実に進み、販管費の抑制につながったことなどが増益要因となった。

 第3四半期会計期間(2014年10-12月)で見ると、売上高は前年同期比656百万円増の176,744百万円、営業利益は同69.4%増の3,824百万円と大幅増益となった。売上高は3四半期ぶりの増収に転じたことになる。事業セグメント別で見れば、10-12月期のモバイル事業の売上高は前年同期比4.2%増の150,536百万円、営業利益は同118.1%増の3,060百万円となった。特に、関連商材の売上が期を追うごとに拡大しており、売上総利益に占める比率も、累計ベースで前期の10%から約15%に上昇するなど、増益要因の主因となっている。特に、9月下旬のiPhone6販売以降、フィルムやカバーケース、スピーカーなどの販売が好調で、アクセサリーショップの売上高も前年同期比約2.6倍の伸びとなり、12月単月では黒字化した模様。また、タブレット端末の販売についても前年同期比約1.6倍に伸長している。

 ソリューション事業の売上高は前年同期比8.1%%減の19,266百万円、営業利益は15.4%減の1,846百万円となった。法人向けのモバイルソリューションサービスは堅調に推移したものの、FTTH(Fiber To The Home)等の固定回線系商材の販売低調が響いた。なお、法人向け回線管理サービスである「movino star」の加入数は2014年12月末で38.5万回線(9月末比1.2万回線増)と着実に増加している。

 決済サービス事業他の売上高は前年同期比20.7%減の62,925百万円、営業利益は同34.0%減の452百万円となったが、10-12月における本セグメント利益は、前年同期比で90.5%伸長している。電子マネー系商材の取扱店舗数は約51,700店舗と着実に増加したものの、PIN商材(券面金額を売上計上)からギフトカード(手数料を売上計上)に需要がシフトするなかで、ギフトカードの取扱高は伸長したが、見かけ上の売上高は減少した。一方、中国での携帯ショップ事業については着実に改善が進んでいるほか、法人向けソリューション事業ではチャイナユニコムの端末に加えて、中国最大の携帯キャリアであるチャイナモバイルの端末を取扱うようになり、営業力の強化を図った。更に、「法人サポートデスク」についても機能を拡充し、取引社数を拡大した。

営業利益は直近2期間平均を上回る進捗、通期は計画上振れの可能性も(2)2015年3月期の業績見通し

 2015年3月期の連結業績は売上高が前期比1.8%増の720,000百万円、営業利益が同1.9%増の13,000百万円、経常利益が同1.1%増の12,800百万円、当期純利益が同6.1%増の7,250百万円と期初計画を据え置いている。第3四半期までの通期業績に対する進捗率を見ると、売上高が64.5%、営業利益が74.6%となっている。前期末の駆け込み需要の反動等による期初の販売台数減少と決済サービス他事業における売上高計上方法の違い等により、売上高は計画をやや下回るペースだが、営業利益に関しては上回る可能性が高いと言えよう。

 特に、3月からNTTドコモやソフトバンクで開始される光回線とのセット割サービスによって販売手数料の上乗せや、既存顧客の乗り換え需要、来店客増加による関連商材の販売増などが見込まれることはプラス要因となる。本サービスの提供開始に伴い来店顧客数の増加が予想されるため、携帯ショップでの待ち時間や接客時間が若干長時間化する可能性はあるものの、同社では「TGアカデミー」という独自の教育研修機関を通じて、現場レベルでの店員のスキルアップと生産性向上を図っており、サービス開始に向けて着実に準備を整えている。

 取扱商品や料金プラン等が多様化することで、携帯ショップの競争力の根幹をなす教育研修制度は従来以上に重要となってきており、TGアカデミーとして早くから組織化し、体制整備を強化してきた同社にとっては、販売現場での更なる業務品質向上によって同業他社と差別化を図る好機になると考えられる。また、同社では携帯ショップの収益力強化のため、店舗運営の効率化を進めているほか、変形労働時間制も試験的に導入し始めており、今後の販管費比率の低下に寄与する見通しだ。

 国内における携帯電話市場が飽和状態となり、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)などの低価格事業者が台頭するなかで、市場競争は一段と激化するとみられ、携帯販売業界では今後も経営統合や合併が行われるものと予想される。業界トップシェアである同社においては、携帯ショップの収益力強化を進めていくと同時に、スマホ普及による関連商材市場の拡大等を追い風にして、来期以降も増益基調が続くものと予想される。

2015年3月期の配当性向は目途の30%を上回る33.2%

(3)株主還元策

 株主還元策としては、配当による利益還元を中心に実施している。配当水準に関しては、業績の進展状況に応じて、将来の事業展開と経営基盤の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、配当性向30%以上を目途として利益還元していく方針を示している。2015年3月期は前期比横ばいの35.0円(配当性向33.2%)を予定しているが、今後業績が通期計画を大幅に上振れて推移すれば、増配も期待できる。



転載元:JB PRESS

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